こんにちは。 大阪府豊中市のさだもり整体 院長の貞森大史です。 この記事では、「睡眠不足はアトピーが治らない!しっかり眠れる体に変わるためには」についてお話します。
アトピーの強い炎症からくる、皮膚の激しい痒みやイライラ、疲労やストレスから、なかなか眠れないという方がとても多いです。また、夜遅くまでの仕事や、ベットに入ってからもスマホでYouTubeをみたりゲームをして、なかなか眠りにくい生活習慣に陥っている方も少なくないです。
はっきり言いますが、アトピーを改善したいなら、睡眠は絶対に欠かせません。しかも質のいい睡眠をとれるようになることが重症です。質のいい睡眠がとれるようになると、激的にアトピーの回復スピードが上がっていきます。
なので、睡眠不足や眠れない人は、質のいい睡眠をしっかりとれるようにちょっとずつ体を変えていかないいといけません。
今回は、なぜ眠れないとアトピーが治らないのか?その理由と、睡眠がとるメリット。眠れる体に変わるためには何をすればいいのかについてお伝えしていきます。
アトピーを根本から治したい方は、アトピーを絶対に完治させる方法をお読みください。
なぜ寝ないとアトピーが治らないの?
風邪を引いてたり、疲れから体がしんどくなったときは「しっかり寝てね休んでね!」と言われませんか?
実はこれ、アトピーも同じです。睡眠は体の疲れや疲労をとるばかりでなく、体を元気にさせる、治癒力を上げるとても大切な手段です。だから、しっかり睡眠をとることはとても重要です。なぜそんなに睡眠が大事なのかをお伝えします。
成長ホルモンが分泌されない
成長ホルモンとは、言葉からも想像がつくように「体を成長させる・体を大きくするホルモン」です。成長ホルモンが下垂体(脳の中にある)で作られているから子供は身長が伸び、大人へと成長していきます。
また、成長ホルモンには他にも重要な役割があります。それは「代謝」です。代謝とは、体内にある物質をエネルギーとして使えるように変換していく働きです。私たちが生きていくためには、体内でエネルギーをつくることが不可欠です。他にも、大人では日中の心身の疲れ、ストレス緩和、組織や細胞を修復、老化の進行を抑制します。
睡眠には浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)があり、特にノンレム睡眠(脳も体もしっかり休める質のいい睡眠)時に成長ホルモンが多く分泌されます。一般的に、成長ホルモンは午後10時から午前2時の間にもっとも多く放出されると言われてきましたが、最近ではどの時間帯でも、眠り落ちてから3~4時間の間に成長ホルモンが多く放出されるそうです。そして7~8時間ぐっすり寝ることができれば、成長ホルモンはしっかり出ているとも言われています。
この成長ホルモンですが、睡眠不足が続くと作られにくくなります。
成長ホルモンは寝落ちてから、3~4時間の間に多く放出されるので、この間にぐっすり寝ることが大切です。テレビやスマホを遅くまで見ていると、自律神経の1つである交感神経(体を活発にさせる神経)が興奮し、寝つきが悪くなるどころか、寝てからも質のいい睡眠がとれなくなってしまいます。
質のいい睡眠がしっかりとれないと、成長ホルモンが放出されにくくなり、体の疲れやストレスが取れにくく、組織や細胞の修復、代謝が悪くなります。代謝が悪いと、体内でエネルギー変換しにくくなるどころか、体力低下や体の治癒機能も低下していきます。また、ストレスがたまると副腎が疲れやすくなります。副腎はステロイドホルモンという、炎症を抑える効果があるホルモン作ります。副腎が疲れていては、皮膚の炎症を抑えにくくなり、アトピーやアレルギーが悪化します。
また、血糖や血中脂肪が高いと、成長ホルモンは出にくくなってしまいます。お菓子やスイーツ、ケーキ、麺類、果物など甘いものばかり食べたり、ファストフードなどの揚げ物やラーメン(糖質も多い)、ピザ、スナック菓子、脂身が多い食べ物はアトピーがよくなるまでは、できるだけ避けましょう。夜にお腹いっぱい食べるのも、よくありません。
アトピーは皮膚に強い炎症を起こし、表皮や真皮までに大きな負担を与え傷つけます。質のいい睡眠をとることで、体力や治癒機能を上げ、代謝をアップさせたり、傷ついた皮膚の修復や再生、ストレス解消をし、アトピーが改善しやすい体に変わっていきます。
もちろん、成長ホルモンだけが体の疲れや細胞の修復、代謝に影響を与えるわけではありませんが、大きな要因の一つとになります。
アレルギーが出やすくなる
睡眠がしっかりとれないと、アレルギーがでやすくなります。
なぜかというと、睡眠不足は自律神経を乱し、成長ホルモンの分泌量を減らします。すると皮膚が乾燥し、荒れたり薄くなるからです。
その原因の一つとして、成長ホルモンや自律神経系は発汗を促す作用があります。ちゃんと正常に働かないと、汗腺が刺激されにくく、汗をかきにくい体に変わっていきます。汗がかけないと、皮膚温が上昇し痒みが増し、引っ掻いて肌がボロボロになり、皮膚の潤いがなくなり、乾燥します。
乾燥や肌荒れは、皮膚のバリア機能を低下させます。バリア機能は菌、埃、花粉などの異物刺激から皮膚を守ったり、皮膚の水分を保持し潤いを保つ働きがあります。バリア機能が下がると、肌が乾燥しひび割れをおこし、菌や埃、花粉などの刺激をもろに受け、荒れて傷ついた皮膚から体内に入りやすくなります。体内に入った異物は免疫が過剰に反応し、アレルギーが起きやすくなります。
睡眠不足は肌トラブルの元とよく言いますよね。これはアトピーにも同じことが言えます。不規則な生活が続き、寝不足になると、アトピーが悪化し肌は荒れます。質のいい睡眠をとることで、自律神経を安定させ、成長ホルモンをしっかり作ることが、アトピー改善での大きな土台作りになります。
自律神経のバランスが崩れる
睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、体が疲労し、アトピーが悪化します。
この自律神経ですが、人間が生きていくに必要な生命維持活動を、意識とは関係なく独自に働いている神経のことです。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがあります。自律神経の働きは下の表をご覧ください。
交感神経 | 副交感神経 | |
特徴 | 朝から優位になってくる神経。日中に仕事や家事をするために体を活発に動かせるようにする。緊張、興奮、ストレスを受けているときにより高まる。 | 仕事が終わり夜になってくると優位になる神経。疲れや緊張、ストレスを緩和させる。体をリラックスさせる働きがあり、休息、睡眠のときに高まる。 |
脳・神経 | 興奮する | リラックスする |
筋肉 | 緊張する | 収縮する |
血管 | 血管が収縮 | 血管が緩む |
心臓 | 脈拍と血圧の上昇 | 脈拍と血圧の低下 |
血圧 | 上昇 | 下降 |
呼吸 | 早くなる・浅くなる | ゆっくり・深くなる |
胃腸 | 腸運動の抑制、消化液の分泌の減少 | 腸運動の亢進、消化液の分泌の増加 |
膵臓 | インスリン減少 | インスリン増加 |
肝臓 | グリコーゲン分解 | グリコーゲン合成 |
膀胱 | 緩む・排尿抑制 | 収縮・排尿しやすくなる |
気管 | 広がる | 狭くなる |
皮膚 | 血管の収縮 | ※作用なし |
発汗 | 多くなる・よくかく | ※作用なし |
上記のように、自律神経の働きは、命を維持させるのにとても重要な働きを行っています。この重要な働きは、睡眠不足が続くと正常に機能しなくなります。
自律神経がうまく機能しないと、疲れが溜まりやすくなったり、とれなくなり、自己治癒力や免疫機能が下がります。神経が興奮し筋肉が硬くなり、リラックスできず、血液循環が悪くなります。
血液は皮膚の修復や再生を促す材料を運ぶので、循環が悪くなると、皮膚を修復しにくくなります。呼吸が浅くなると、酸素を取り込みにくくなります。酸素は血液(ヘモグロビンと結合する)と一緒に体全体に流れ、各器官の動力となります。酸素量が低下すると体全体の機能低下を起こし体調不良を起こします。
脈拍が早くなると、動悸や息切れがおきやすくなります。ちょっと動くだけでしんどくなり、体を動かすことが困難になります。胃や腸は、ご飯を胃液で柔らかくし、腸で栄養を吸収します。自律神経のバランスが崩れると、胃液が出にくくなり、腸で栄養を吸収することができず、体や皮膚の修復に必要な栄養素を効率よく取り込めません。
また腸内環境がいいと免疫も高まります。腸内環境が悪いと、免疫が下がりアトピーだけでなく様々な感染症にかかったり、病気にかかりやすくなります。また便秘になったり、下痢も起こしやすくなります。特に下痢は腸内環境が崩れて弱っている証拠です。また便秘が何日も続くと、便が腐敗し、痒み物質がつくられたり腸内で炎症を起こします。重度のアトピーになると合併症を起こしている方も少なくないです。腸内環境を整えて免疫を高めることも重要です。
皮膚には毛細血管が張り巡らされています。皮膚の毛細血管が収縮しつづけていると、皮膚に栄養を送ることが困難になったり、効率よく行えなくなります。傷ついた皮膚の修復や再生は血液から送られる栄養素です。効率よく栄養を送ることで、皮膚の修復力や再生力が高まり、きれいな皮膚へと変わります。
長々と説明してしまいましたが、自律神経が乱れると上記のような不調を起こしやすくします。正直これらですむとまだいい方なのかもしれません。それぐらい自律神経の乱れは他にもたくさんの体の不調を起こします。
アトピー改善にはしっかり寝て、できる限り自律神経を整えることが大切です。
免疫が正常に働らかない
睡眠不足は免疫力の低下を招きます。なぜかというと、上記でもお話した成長ホルモンが分泌しにくくなるからです。アトピーの強い痒みが影響し、夜が眠れなくなります。眠れないと成長ホルモンが出にくくなり、免疫が下がります。
免疫は、基本的に2通りの仕組みがあります。
1つ目は「自然免疫」です。自然免疫は生まれたときから体に備わっています。常時、体内を監視しながら侵入者に対していち早く反応し攻撃します。体内に侵入してきた時の初めの防衛ラインです。
2つ目は「獲得免疫」です。自然免疫では倒せなかった菌やウィルスなどの異物に対して攻撃をし排除します。侵入した異物を記憶し、より強力な攻撃で異物を排除します。
これらの免疫は、成長ホルモンがしっかり放出されるとことで正常に働きます。他にも免疫を正常に働かせる方法はあ体温をあげることも重要ですが、体温を上げるにも睡眠が大切。質のいい睡眠をしっかりとることで、免疫力(特に自然免疫)を高めて、外からの異物を排除し、感染のリスクを下げ、傷ついた細胞や皮膚の修復をどんどん促せるようにしていきましょう。
また獲得免疫が、侵入してきた異物の情報を長く記憶するにも、睡眠が重要です。
ターンオーバーが遅れる
ターンオーバーとは、皮膚の細胞が一定の周期で生まれ変わることを言います。
皮膚は上から表皮、真皮、皮下組織となっていますが、ターンオーバーは、皮膚の1番上にある表皮の細胞が生まれ変わります。ターンオーバーの周期が正常であれば、約28日間のサイクルで細胞が生まれ変わります。
このターンオーバーは、睡眠中に脳下垂体から分泌される成長ホルモンがターンオーバーを正常に働かせます。寝不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減り、ターンオーバーのサイクルが正常に働かなかったり、乱れたりします。
乱れると、皮膚細胞が28週の周期で生まれ変わりにくくなり、だんだんと遅くなっていきます。
結果、傷ついた皮膚はなかなか生まれ変わりにくくなったり、傷ついた皮膚から水分が失われ乾燥する。古い角質が残り肌荒れや、ごわつき、ひび割れなどができやすくなります。またメラニンが排出されにくくシミの原因にもなると言われています。
ターンオーバーは、加齢とともに遅くなっていきます。子供のターンオーバー周期は早く繰り返されますが、高齢になると、倍以上のかかります。おおよその周期を表にまとめてみました。
年齢 | 周期 |
10代 | 20日 |
20代 | 28日 |
30代 | 40日 |
40代 | 55日 |
50代 | 75日 |
60代 | 100日 |
また、自身のターンオーバー周期を算出することもできます。
【ターンオーバーの周期=年齢×1,5】
あくまで目安なので、参考程度にと思ってください。
年齢とターンオーバー周期を見ると、もう無理じゃないかと思うかもしれませんが、質のいい睡眠をしっかりとると、成長ホルモンを多量に分泌し、ターンオーバーをしっかり促すことができます。また、バランスの取れた食事(特にタンパク質やビタミン)や適度な運動、正しいスキンケア、日焼け・乾燥対策、ストレス解消、夜更かししないなども、効果的です。ターンオーバーを正常に働かせることが、アトピー改善にはとても重要です。
副腎疲労をおこす
副腎とは、腎臓の上にある小さな器官(内臓)です。とても小さな器官ですが、体に重要な働きを促す、血圧、血糖、水分、塩分などの量を一定に保つためのホルモンを分泌しています。また、身体にストレスがかかると、ストレスを緩める作用もあります。
この副腎ですが、不摂生が続くと疲労します。甘いものを食べ過ぎたり、暴飲暴食、ストレスを溜める、運動不足などが要因になるのですが、一番は寝不足です。寝不足が続いたり、しっかり寝れない日が続くと、副腎疲労を起こし、機能が低下します。上記でも述べたように副腎は、体に重要な働きを担うホルモンを分泌をしています。これらが正常に働かないと、脱力感や倦怠感、食欲低下、集中力低下、吐き気などが起こります。
また、副腎からでているステロイドホルモンは皮膚の炎症を抑える効果があります。副腎が疲労すると、ステロイドホルモンが分泌しにくくなり、炎症が激しくなり、強い痒みを引き起こし、アトピーを悪化させます。
アトピーの方に多く見られる倦怠感や脱力感はステロイドホルモンが分泌しにくくなっているせいもあります。ステロイドホルモンは、体を活発にする作用もあるので、副腎が働かないと倦怠感や脱力感がでてしまいます。
またステロイドホルモンは抗ストレスホルモンとも言われ、ストレスを緩める作用もあります。ホルモン分泌が悪いとストレスが溜まりアトピーも悪化しやすくなります。
睡眠不足はアトピーにとってデメリットばかりです。なかなか寝れない方は寝れる環境つくりや体つくりをしていかないといけません。寝れるけど、朝起きたときのスッキリ感がない、寝足りない方は睡眠の質を上げる必要があります。
睡眠の質が悪くなる7つの習慣
実は日本の約7割は不眠や寝不足に陥っていると言いわれ、ほとんどの方が、知らず知らずのうちに眠りにくくなる行動をとっています。また最近CMでも言っていますが、世界的に見ても日本人は圧倒的に睡眠時間も足りていません。
上記でも述べているように、睡眠をしっかりとらないと、アトピー改善にはデメリットしかありません。
ではなぜ、こんなに睡眠不足に陥っているのか。それは以下のようなことの積み重ねが原因で起きていました。知らず知らずのうちに習慣化していて、気づかないうちにちょっとずつ寝不足のループにはまっているようです。
夜遅くまでスマホやテレビを見る
夜遅くまでスマホやテレビを見たり、ゲームをしていませんか?
テレビやスマホ、パソコンはブルーライトを放出しています。ブルーライトは、太陽光にも含まれる紫外線に近い、目に見えない不可視光線のことです。非常に強い光で、浴び続けるとシミやシワになったり、水晶体や角膜を傷つけ白内障の原因にもなります。
このブルーライトは、デメリットばかりではなく、体内時計を整える効果もあります。日中は太陽光を浴びることで体内時計、つまり自律神経を整えることができます。ですが、夜遅くまでスマホやテレビを見てブルーライトを浴びることで、自律神経が乱れて寝不足や不眠の原因になります。
また、スマホやテレビを集中してみると、交感神経が昂り、眠りにくくなります。交感神経とは日中に優位に働く神経で、仕事ができるように体を活発にさせる神経です。本来夜は副交感神経という体をリッラックスさせる神経が優位に働き、眠れる状態をつくるのに交感神経を高ぶらせては、どんどん寝にくくなっていきます。
お酒を飲む
毎晩お酒を飲んでいませんか?仕事終わりに、運動した後に、友達と。コップ一杯程度(お酒のお種類にもよる)ならまだいいのですが、飲みすぎるとアルコールは交感神経を興奮させる作用があります。
上記でも述べているように、交感神経が優位になると、睡眠が浅くなり睡眠不足になります。お酒を飲むと、眠りやすいから飲む、気持ちよくなって寝付けやすいという方もおられますが、それはちょっと違います。お酒を摂取すると、始めは副交感神経が優位になるのでリラックスでき、気持ちよくなったり、眠たくなります。ですが、その後は徐々に交感神経が優位になり、体は寝ていても脳がおきるという状態に陥ります。
この状態の何がいけないのかというと、脳は起きているので、深い眠りにはつけず、朝もスッキリ起きることができません。つまりは、質のいい睡眠をとることができません。睡眠はただとればいいというものではなく、ぐっすり寝むることがアトピー改善には不可欠です。
長湯と熱いお風呂
仕事の疲れをとるために、またリラックスタイムとしてお風呂に浸かる。
この入浴時間は一日の疲労を落とすために必要不可欠という方も多いと思うのですが、実はこのお風呂が原因で寝つきが悪くなり、睡眠不足になる方がいます。
まず入浴時間ですが、皆さん何分ぐらいお風呂に浸かっていますか?5分?10分?私が患者さんにお聞きしたなかで1番長かった時間は3時間でした。とても長いですよね。ふやけてしまいそうです。
実はお風呂は長く入浴すると、交感神経が徐々に上がり、だんだんと体が疲労していきます。交感神経が一度上がってしまうと、下がりにくくなることもよくあるので長時間の入浴はお勧めできません。
神経がリッラックスでき体に負担の少ない入浴時間は、10~15分ぐらいです。夏場だと10分も浸かれば大丈夫だと思います。冬場でしたら長くても20分までがいいのかと思います。
続いて、お湯の温度についてですが、最適な温度は38~40°です。ちょっとぬるいと感じるぐらいが副交感神経が優位になりリラックスできます。
お湯の温度は42度を超えると、交感神経が上がり疲労し、寝付けにくくなったります。これを繰り返すと寝不足の原因にもなります。また、42°以上はタンパク質が変性するとも言われ、熱いお湯は、皮膚のバリア機能を壊こわし、乾燥やひび割れになり、痒みの原因にもなります。
冬場は少し寒いと感じる温度なので、そこは少し調整してみてください。
座りっぱなし
座っているとなぜいけないの?リラックスできそうでいいのでは?と思うかもしれませんが、実は座っている状態が続くと交感神経が刺激され、眠りにくくなると言われています。
お尻には、人体で一番大きい坐骨神経という、坐骨神経痛(腰痛やお尻の痛み)の原因になる、太い神経が通っているのですが、この坐骨神経と一緒に交感神経も通っています。ずっと座っていることで圧迫され、交感神経が刺激を受け痛みがより増したり、寝不足にもなります。
このコロナ過で急速に増えているのが、坐骨神経痛と寝不足です。自宅でリモートワークや外出を避けて自宅にいることが原因のようです。
暴飲暴食
1日の終わりに好きなものをお腹いっぱい食べたり飲んだりしていませんか?ストレス発散や癒しタイムとして、お酒や甘い物、脂っこい食べ物、麺類やファストフードをたくさん食べている方も多いと思います。
実は食べ過ぎ、飲みすぎも不眠になったり睡眠の質を悪くします。
皆さん、ご飯を食べた後は体が熱くなりませんか?これは体内で食べ物を消化・吸収している時に熱が発生するからです。温かいスープや熱い飲み物を摂ると熱くなりますが、これはすぐに冷めます。消火や吸収で上がった熱は2~3時間は続きます。その後熱も下がっていくのですがこの時に、脳の熱もさがります。脳の熱が下がると体がリラックスでき、眠気がきて睡眠に入ります。
ですが、暴飲暴食をすると、消化・吸収に時間がかかり、いつまでも熱が下がらず、脳や体内に熱がこもり寝付きにくくなったり、眠りが浅くなってしまいます。
特にアルコールは体温を上げ血流をよくし熱を産生します。これは不眠だけでなく、痒みの原因にもなるので気をつけましょう。
カフェインを摂る
カフェインを摂取すると眠気からさめたり、眠りにくくする作用があると言われています。これはカフェインが眠気を作り出すアデノシンという物質をブロックするからだと言われています。また、カフェインをよく摂取している方は、朝の目覚めが良くない、気分優れずスッキリしないという方も中にはいます。
カフェインは、アトピーを悪化せやすいので、どうしてもコーヒーが飲みたい方はノンカフェインを摂るようにしましょう。デカフェやカフェインレスはカフェインを含むので要注意。
コーヒーを摂ると反対に眠たくなる方は、コーヒーに糖質が入っていたり、飲むタイミング(カフェインが切れるタイミング)や脱水症状(カフェインには利尿作用がある)が原因にあるそうです。
ストレス
ストレスをため込むと不眠になりやすくなります。
これはストレスによって自律神経が乱れることで交感神経が働くからです。交感神経が働くと、脳が興奮状態になり体が覚醒するからです。通常、夜は副交感神経が働くことで、脳や体をリラックスさせ、深い眠りへと導入しやすくさせ体を回復させます。
交感神経が働いた状態で眠れたとしても、脳は興奮しているので、浅い眠りになり夜中に何回も目が覚めたり、夢を毎回みてしまい、深い睡眠が得ることができません。睡眠時間は確保できていても、スッキリ感はなく、体の重だるさや、寝不足状態に陥ります。
またストレスからくる睡眠不足は、集中力や記憶力の低下、心身の疲れからくる健康被害、さらなるストレス負荷を招くので、ストレスを溜めないことが大切です。
しっかり眠れる体に変わる8つの方法
いかに睡眠不足がアトピーにも、体自体にもよくないか分かっていただけましたでしょうか?睡眠不足はアトピーにデメリットしかないので、しっかり眠れる体に変わることがとても大切です。では、しっかり眠れる体に変わるためには、何が必要なのかをお伝えします。難しいことはせずに、コツコツやっていくと眠れる体へと変わっていきます。
運動する
運動していますか?体を動かしていますか?
運動はストレスを発散させ、心の負担を軽くさせる働きがあります。また心地のいい運動はセロトニンの分泌を良くします。セロトニンの別名を幸せホルモンといい、精神を安定させ、心地よくさせる効果があります。セロトニンは運動や日光を浴びることで分泌が良くなるので、自律神経の切り替えを促すためにも朝にウォーキングをしましょう。
時間がない方は夕方にしたり、遅くても就寝の3時間前までにするといいです。
就寝の3時間前の意味は、体温を上げて入眠をしやすくするために最低限必要な時間です。人間は運動をすることで体温が上がります。その後徐々に体温が下がっていくのですが、この下がっていく時に体がリラックスし、入眠しやすくなります。また激しい運動は、かえって交感神経を刺激し、不眠の原因にもなるので、体に負担の少ない有酸素運動や反復運動がいいので、ウォーキングや縄跳びがお勧めです。外でも運動が難しい方は、室内でエアー縄跳びやスクワット、ストレッチが有効です。またYouTubeを見ながら体操するのもいいでしょう。
仕事で体を動かしているから大丈夫ですと仰られる方もいますが、仕事中は緊張をしていることが多いので、本来の運動の効果を得ることが難しいです。できたら、仕事で
体を動かすとは別に、運動をしましょう。また夜遅くに運動をするのも交感神経が高くなり体が覚醒してしまうので、夜遅い時はストレッチをしましょう。
運動後のストレッチもお忘れなく。
就寝前にお風呂に入る
お風呂はどのタイミングで入られますか?自宅に帰ってすぐ?晩御飯を食べてから?
お風呂に入ってリラックスすることも大切ですが、入る時間も意識してみてください。
上記でも述べたように、眠気は体温が下がり始める時に来ます。お風呂に浸かることで体全体の血行が促進され、温まり、体温が上がります。出た後はちょっとづつ体温が下がってきます。この時間にあわせてお風呂に入るのがいいので、就寝の90分から120分前に入るようにしてください。
お風呂の温度は38°~40°で、時間は15分ぐらいにしましょう。冬だと温まるまでに時間がかかることもあるので時間を少し長くするか、入る前にストレッチをしてから入るようにしましょう。お湯の温度も少し上げてみてください。
就寝直前に熱いお湯に入ると交感神経が上がり、眠りにくくなる恐れがあります。また早やすぎても体が冷え切り再度温めてからでないと眠りにくくなる時もあるので、上記のお時間はお守りください。
間接照明や部分照明をうまく使う
リラックスし、睡眠を誘うために効果的なのが間接照明や部分照明です。
人間は光を目から感じるだけでなく、体中の皮膚にある受容器からも光に反応し、脳や内臓を刺激して睡眠の妨げになるとう研究結果が出ています。なぜ皮膚でも光を感じているかというと、網膜(目の一部)で作られているロドプシンという光を認識する物質が皮膚でも作られているからです。
なので、寝る直前まで明るい光を浴びていると、体中で反応し脳や内臓を刺激するので睡眠の質が悪くなったり、眠りにくくなります。
そこで、体をリラックスさせ睡眠導入にうってつけな間接照明や部分照明を活用します。
アメリカのハーバード調査チームは、夜になったら薄暗い赤い照明を使うことを推奨しています。これはなぜかというと「赤い光は、体内時計とメラトニンの抑圧にもっとも影響力が小さい」ということが分かったからです。(メラトニンとは、季節のリズムや概日リズムの調節します)簡単に説明すると、自律神経や体内リズムに影響が少なく、乱れることが少ないのは赤い光というこです。体をリラックスさせる色は青色と言いますが、照明に関しては赤色の方が体に影響が少ないみたいです。
なので、間接照明にはオレンジ色を使用するといいでしょう。またLEDライトは光が強いので、電球をお勧めします。間接照明に切り替えるタイミングは、就寝の1~2時間前。光の量を少なくして、体をリッラックスさせていき、眠気を起こすようにしましょう。
また寝る時はできるだけ光を浴びずに寝ると、朝まで熟睡しやすくなりますので、眠たいなと思ったら間接照明を消しましょう。また、暗闇が苦手という方も少なくありませんので、そういう方は自分の体からできるだけで離れたところ、また足元の方にとても小さな照明を置くといいです。光を遮るために、遮光カーテンを使用するのもいいですが、朝の光を浴びることで副交感神経から交感神経へとスイッチできるので、朝起きやすい方で調節しましょう
ストレスをできるだけ溜めない
ストレスって、生きていく中で絶対に感じるものであり、大きな悩みになったり、体や心への負担になるものです。ストレスはいつも悪い方へと、捉えられがちですが、決して悪いことばかりではありません。しかし、ストレスから不眠になったり、体調を崩す人も少なくありません。
特に、睡眠にはとても影響しやすいです。できる限りストレスを溜めないことが体にはとてもいいのですが、ストレスは目に見えるものではなく、勝手に受けて勝手に溜まっていくので、ストレスを溜めないのはとても難しいですよね。
なので、できるだけストレスを溜めないように、日頃から適度な運動や趣味の時間を作ることがとても大切。好きな時間を作るというのは、自分を解放できる時間でもあるので、作ってみてください。
また、仕事中にもストレスを受けやすいです。仕事に没頭している時でも、時間を決めて休むこと、何事も一回でやり切らず分けてやること、一人で色んなことを抱え込まず時間にゆとりをもつことが大切です。コミュニケーションもしっかりとりましょうね。
友達といろんな話をしたり悩み事を相談するのもいいです。アトピーには良くありませんが、たまにお酒を飲みながら話すのもストレス解消にはとてもいいです。
当たり前のことかもしれませんが、実際にやっている人って以外に少ないです。できることからでいいので始めてみてください。そうすれば自分に合ったストレス解消方法が見つかるはずです。
自分に合った寝具を揃える
寝具はあなたの体にあっていますか?寝具は自分の体を休めるのにとても重要なアイテムです。枕の高さが違うだけで、睡眠の質は変わります。
自分の体に合う寝具を手っ取り早く探すには、寝具の専門店に行くことです。プロがあなたの体にあったものを選んでくれます。でも、寝具にお金をかけたくないという方は、自分でも作ることができます。
枕は高すぎず、首のアーチを保てるように、タオルを巻いて首の下に入れて、頭はタオルを重ねて高さの調節をしましょう。特に病院や整骨院などで、ストレートネックと診断された方は、この枕で寝るとちょっとずつ首のアーチができ、頭痛や肩こりが半減する方もいます。
敷布団は腰が沈まないものを使用すること。腰が沈むと腰痛の原因になります。今使用している敷布団が沈む方は、腰の下に何枚か重ねたバスタオルを敷いて沈むのを防ぎましょう。また膝の下にクッションを入れると腰の筋肉が緩みます。
掛布団は、季節によって使いわけるといいでしょう。夏は蒸れにくく、通気性のいいもの。冬は保温性があるものがお勧めです。
夏場はタオルケットで寝るという方も少なくないかと思いますが、実は睡眠にはよくありません。昔は窓を開けて、網戸にし、扇風機を回して自然の風で寝る時にはタオルケットなどの薄いもので良かったのですが、今はクーラーをつけ温度を26~27°に下げて寝るので、バスタオルだけでは体が冷えて眠りが浅くなります。皆さんは「頭寒足熱」という言葉を聞いたことがあります良いこれは頭は冷やして足(体)は温めると体に良いということです。なので、クーラーをつけて寝る時は薄めの掛布団を肩までかけて、頭はアイスノンなどで冷やすといいです。
それと寝具選びにもう一つ重要なことがあります。それは抗アレルギー用の寝具を選ぶことです。ダニは寝具や絨毯などを好み、湿気の多いところが大好きです。寝具は汗や体液から湿気やすく、梅雨の時期などの天候にも左右されます。毎晩、ダニが多いところで寝ていると、ダニの死骸や糞が舞い上がり、それを吸うことで、アレルギーを発症し、痒みや発疹、喘息症状が治まらなくなる可能性も十分あります。そうならないためにも、
- 抗アレルギー用の寝具を揃える
- 季節に合わせた寝具を準備する
- こまめに洗う
- 乾燥機で乾燥させる
- 安価な寝具を1~2年で買い替える
などを、気をつけてください。1日の1/3は寝具で過ごすので、アレルギー対策をしっかりしましょう。
空調管理
睡眠は気温や室温にもすごく左右されます。今は昔と違って、夏場は唸るような猛暑になります。脱水症状で亡くなられる方もいらっしゃします。こんな環境下では、しっかり眠りたくてもなかなか眠れないし、質のいい睡眠もとれません。なので、質のいい睡眠をとるために、空調管理をしっかりしましょう。
夏場は27°ぐらいでクーラーを設定して、掛布団をかけて眠るといいです。上記でも述べましたが、頭寒足熱は良い睡眠が取れやすくなります。汗をかくから掛布団が苦手という方は温度を調節したり、接触冷感のシーツを敷いたり、アイスノンで頭を冷やすのも良いと思います。
クーラーが苦手な方は、扇風機やサーキュレーターを使用し、体に直接当てず、部屋を循環させるように天井に向かって風を流しましょう。部屋を循環させると以外に涼しいものです。
冬場は、暖房やガスファンヒーターなどで暖めるのもいいですが、部屋が乾燥するので加湿器を用意したり、濡れたタオルほして必ず加湿をしましょう。また、畳一畳分ぐらいのホットカーペットを敷布団の上に敷いて寝ると体も布団も温めやすいです。特に足が冷えている方は、湯たんぽや足温器を使って温めてください。冷えがあるところは血液循環が悪くなっています。
あたたかい飲み物
体温が上がり、下がっていく時に眠気はきます。温かい飲み物は、体の中から温めてくれて自然な眠気をおこします。なので、寝る1時間前に温かいものを飲みましょう。
お勧めは、白湯や生姜湯、カモミールティーです。
生姜湯の生姜は、体を温める作用があり、手足などの末端まで温めてくれます。ただし、手軽に飲める市販のものは多量の砂糖が入っているので、生姜パウダーを白湯に溶かして飲みましょう。甘さが必要な場合は、オリゴ糖やラカン糖を入れて飲みやすくしましょう。
白湯は体を温めるだけでなく、新陳代謝を上げたり、腸内洗浄や便秘の解消、老廃物を体外に出す、リラックス効果があり体に良いと言われています。ただ熱いお湯を飲めばいいわけでなく、作り方にもちゃんとした手順があります。
- 水をやかんや鍋などに多めにいれて蓋をする
- 強火にし沸騰したら蓋をとる
- 10~15分は沸騰させる
- 終わったら蓋を外して冷ます
白湯の温度は50~70°ぐらい。しっかり沸騰させて、不純物を浄化させましょう。やけどにも注意しましょう。
カモミールティーは交感神経から副交感神経に切り替える作用があり、リラックス効果が高いと言われています。なので昔から不眠対策として愛用されています。特に女性は好まれやすく、寝る前に飲まれる方も少なくないと思います。湯気を鼻から吸うと、鼻の通りが様なると言われています。
リズムをつくるルーティン
朝スッキリ起きるために、また夜を寝やすくするためにはルーティンを作るといいでしょう。
ルーティンとは自分で決めた一連の行動です。毎日繰り返すことで体内でリズムを作ることができます。体内でリズムをとれるようになると、
- 交感神経、副交感神経のスイッチがスムーズにできる
- 自律神経が整いやすくなる
- リラックスできやすくなる
- 朝起きるのが楽になり夜は寝やすくなる
- 心にゆとりができる
などのメリットがあります。ただしルーティン化するには継続しなければなりません。なので無理のない範囲で行動を決めましょう。例えば、
- 朝起きたらカーテンを開ける
- 顔お洗う
- 歯磨きをする
- トイレに行く
など、きめて行動しましょう。便秘でトイレに行って出ない方も、便座に座るという習慣を身に着けることで、だんだんと排便排尿を促し始めます。こういう感じで決めて行動をすると、朝起きやすく、また夜は眠りやすくなります。
元メジャーリーガーのイチローもルーティンをしており、1日に体の調子を保つために、調子を上げるために、決めて行動しているそうです。体の調子を上げるためにも、ルーティンを始めてはいかがでしょうか?
質のいい睡眠がアトピーを改善する鍵
アトピー改善には質のいい睡眠をとることがいかに大切か分かっていただけましたでしょうか?当院の治療に睡眠は、運動や栄養と同じくらい欠かせません。
とある研究結果では、対象者をそれぞれのチームに分け、異なった睡眠時間を決めて検証を行った結果、女性の場合、アトピー性皮膚炎の発症リスクは、睡眠時間が7時間の人に比べて、5時間以下の人では66.5%、9時間以上の人では74.6%、それぞれ上昇したというけっかが出たそうです。
睡眠はとればとるほど良い、というものではなさそうです。7~8時間でしっかり寝れるような体になりましょう。
また長時間寝ないと体が休まらない…。短時間でもしっかり寝れている!そんな方は、アトピーの様子をみながら治療方針を決めていきましょう。
当院ではアトピーを根本から改善する施術や日常改善をしています。お困りの方はいつでもご連絡ください。