こんにちは。 豊中市のさだもり整体 院長の貞森大史です。 この記事では、食習慣はアトピーを根本改善する土台作り、についてお話します。
食習慣が乱れているとアトピーはなかなか治りません。食べたいものを好きな時に、好きなだけ食べていたら、アトピーは悪化していく一方です。特に厳しい制限などは必要ありませんが、ある程度ポイント抑えておくことは不可欠です。
決して難しいことではありません。積極的に食べた方が良いものを摂り、今はやめておいた方が良いものを抑えるだけです。今まで食習慣を気にしたことがなかった方は、これを機に見直してみましょう。楽な気持ちで、ストレスなく継続することがアトピー改善への近道です。ブログを読んで一緒にアトピーを治しましょう。
アトピーをしっかり治したい方は、絶対にアトピーを完治させる方法をご覧ください。
アトピー改善に必要な食べ物や栄養素
まずはアトピーを改善するために、摂ってほしい食べ物や栄養素を紹介していきます。アトピーで傷ついた肌を修復し再生を促す、炎症を鎮める、痒みを抑える、腸内環境や自律神経を整える効果があります。
アトピー治療は、体の外側からアプローチする施術と共に、体の内側からもアプローチしていかないと治りません。体をつくり正常に機能させる栄養素についておさえていきましょう。
肉や魚などのタンパク質
タンパク質は、皮膚・筋肉・内臓・血液・髪の毛・爪、他にも体内で働くホルモン・酵素・免疫物質を作ったり、栄養素を運搬することにも関係しています。つまり、体をつくり機能させる基本になる栄養素であるため、アトピーで傷ついた皮膚の修復や再生に欠かせません。肉、魚、大豆、卵などを積極的に摂取しましょう(豚肉や魚類には痒みの原因になるヒスタミン様の成分が含まれているため痒みが酷い時には避けましょう)。特に、夜にタンパク質を摂ると疲労した体の修復ができ寝やすくなるともいわれています。
おおよその摂取量は男性で1日約60グラム、女性で約50グラムが理想的とされています。この量は、食品の量ではなく純粋なタンパク質の量のことを指しています。食品に含まれるたんぱく質量は、下の表を参考にしてください。運動やスポーツをした後は少し多めに摂るのもいいでしょう。また、プロテインから摂取する方法もありますが、添加物や糖質の摂取を抑え、その他の栄養素も一緒に摂取する意味でも時間がある場合は食事から摂取することをお勧めします。
食品名 | 100g当たりのタンパク質量 |
---|---|
牛肉 ヒレ | 21g |
牛肉 バラ | 14g |
豚肉 ヒレ | 23g |
豚肉 バラ | 14g |
鶏肉 ムネ | 22g |
鶏肉 モモ | 17g |
シャケ | 22g |
サバ | 21g |
マグロ | 26g |
木綿豆腐 | 7g |
絹豆腐 | 5g |
納豆 | 17g |
卵(生) | 6g |
野菜からとれるビタミン
野菜には多くの栄養素が含まれています。特にビタミン類が多く入っており、積極的に摂取してほしい食材です。ビタミン類は体内で代謝を円滑に進めたり神経が働きやすくなるよう潤滑油の役割を果たしてくれています。
ビタミンCは、皮膚や筋肉・骨などに含まれるコラーゲンを作るのに関与しており、皮膚や粘膜が正常に機能するのを助けます。ビタミンAもコラーゲン産生を促し、皮膚粘膜の抵抗性を強め外界から守ってくれる役目があります。これらが不足すると皮膚の健康を保てず、肌が荒れたり、フケや痒みが出やすくなります。それらの症状が出たときに新しい皮膚へのターンオーバーを促してくれるのがビタミンB群です。このように、ビタミンは皮膚の正常化に大きく関与しています。
また、アトピー症状は自律神経の影響を受けやすいという特徴もあります。ビタミンB群・E・C・Aは、自律神経を整え正常な機能を助けたり体が受けるストレスに対応する働きがあります。その中のビタミンB(パントテン酸・B1)には副交感神経を刺激して腸の蠕動運動を活発にする働きがあり、野菜に含まれるその他のビタミンや食物繊維とともに便秘や下痢の予防・改善、善玉菌を増やすなど、腸内環境を改善させます。腸内環境は免疫の要となるので、整えておくことはアトピーの改善にも必須です。
その他ビタミンは、体が酸化するのを防ぎ免疫力を高めたり動ける体を維持する抗酸化作用や、血流を良くし体の疲労回復を行うなど生きていくうえで必要な働きを助けてくれています。
発酵食品は免疫を高める
発酵食品とは主に3種類(細菌・酵母・カビ)の微生物の働きによって原料を分解(発酵)し、味や栄養価が高められた食品のことです。代表的な食品として、納豆、キムチ、味噌、醤油、ヨーグルト、ぬか漬け、くさやなどがあります。
発酵食品には腸内の善玉菌を育て悪玉菌の繁殖を抑える効果があります。そうして腸内環境が改善されてくると免疫力の調整が円滑になりアレルギーを抑制することができるようになります。免疫力を活性化する効果もあるため免疫力を高め感染から身を守ることにもつながります。また、腸内細菌のバランスが整うと便秘も予防でき、皮膚の血流改善・トラブルの改善も期待できます。このように発酵食品には、アトピーの改善に必要なアレルギーと免疫力の調整、腸内環境改善、皮膚トラブル予防などの効果があります。
ただし、発酵食品を積極的に摂るようになった後にアトピー症状が悪化したように感じる場合には、常在菌のバランスが乱れ症状を悪化させている可能性がありますので、一旦摂取をやめてかかりつけの皮膚科などで相談しましょう。
食物繊維で便秘改善
野菜のところでも少し紹介した食物繊維は、小腸で消化・吸収されずに大腸まで達します。便秘を改善をし、腸内環境を整えます。便秘が続くと腸内に溜まった便が腐敗し毒素を出し始めます。腸内壁には小さな穴が開いており、毒素が腸内壁をすり抜け血液にのって全身へ巡るとアレルギーを起こしやすくなったり痒みなどのアトピー症状が悪化したりします。腸内環境を整えることはアトピー改善にとても重要です。
食物繊維は水溶性と不溶性があります。水溶性は水に溶ける特徴があり、血糖値の上昇を抑える、血中のコレステロールを低下させる、血圧を下げるなどの効果もあり、生活習慣病の予防にもなります。また、善玉菌の餌になるので善玉菌を増やす効果もあり腸内環境の改善につながります。イモ類、海藻類、麦、熟した果物、きのこのネバネバなどに多く含まれます。
不溶性の食物繊維は水に溶けにく特徴があり、水分を吸収すると膨らむため便の量を増やし腸蠕動を促します。便が出やすくなり有害なものを一緒に体外に排出してくれるため腸内がきれいになります。豆類、ゴボウ、きのこなどに多く含まれます。
ただし、便秘が酷い場合に不溶性食物繊維を多く摂るとかえって便秘が助長されることもあるので、そんな時は水分、水溶性の食物繊維、マグネシウムを意識して摂ると良いでしょう。
オメガ3をとろう
オメガ3とは、ブリ・サバ・イワシ・サンマなどの魚油に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)。くるみ・アーモンド・ナッツ類・エゴマ・亜麻種子などの植物油に含まれているα-リノレン酸などの良質油(脂肪酸)のことです。
オメガ3は、皮膚の表皮の下にある脂質セラミドを作って潤いのある肌を保ったり、ターンオーバーを促し皮膚の修復や再生力を高める働きがあります。また良質な油は便秘を改善する効果もあり腸内環境を整えます。先ほども説明したように、腸内環境が悪化すると炎症が鎮まりにくくなりアトピーが悪化する原因になります。
またオメガ3は血管を柔らかく、しなやかにし、血行を良くする効果があります。血流が悪いと、筋肉は硬くなり皮膚の修復や再生が遅くなります。なぜなら、皮膚を修復する栄養素は血液に含まれ血流にのって全身を巡るからです。筋肉の硬さは血流が悪くなっている証拠です。血管と共に筋肉を柔らかく保ち、皮膚が修復しやすい状況をつくることが大切です。
オメガ3は熱に弱いので、炒め物や揚げ物などの調理に使わず、サラダやカルパッチョ、みそ汁やコーヒー、ヨーグルトなどの食品にかけて食べましょう。
また、良質な油ということでいえば、中鎖脂肪酸であるMCTオイルを摂取するのもありです。通常の油とは代謝経路が違うため、効率よく分解されエネルギーになり脂肪として蓄積されにくい特徴があります。
ニラやニンニクで殺菌
ニラやニンニク、玉ねぎなどの匂いがある食材には、アリシンという強い殺菌作用をもつ成分が含まれており、解毒や体内に溜まった重金属の排出にも関わっています。その他、疲労回復に欠かせないビタミンB1の吸収を高めたり細胞を傷つけ体を酸化せる活性酸素を除去する働きもあります。また、胃液の分泌を促し食欲を増進させたり、発汗効果、自律神経を正常に働かせる作用もあります。
このように、体全体の働きに影響しているため、調味料や薬味として毎日少しずつ摂取すると良いでしょう。
ただし、殺菌効果が強いので食べ過ぎると腹痛や下痢になったりすることもあるので要注意です。
アトピーを悪化させやすい食べ物や栄養素
反対に今度はアトピーを悪化させてしまう食べ物や栄養素をご紹介します。普段、何気なく口にしているものがアトピー症状を悪くさせる要因になっているケースも多くあります。ご自身の食事や習慣に当てはまっていないか確認してみてください。
アルコール
アルコールを飲むと血管が広がり血流が良くなります。血流が良くなると体温が急激に上昇し、強い痒みがでやすくなります。また神経を興奮させやすく、自律神経のバランスが崩れやすくなります。痒みや自律神経の乱れによって夜眠れなくなったり、寝れたとしても熟睡感は得られにくくなります。
また、アルコールには利尿作用があり、おしっこと共に体内の水分を失います。水分を失うと皮膚は乾燥し、ひび割れたり痒みを感じるようになります。
そして、お酒を飲むとアルコールを分解するためにビタミンを大量に使います。先述したように、ビタミンは体に不可欠な栄養素です。ビタミン不足になると、肌荒れ、自律神経が乱れやすくなり、腸内環境が悪くなったり、病気にかかりやすくなります。
かといって、仕事上どうしても飲まないといけない時や、息抜きにどうしても飲みたい時もあると思います。そんな時は、これらのことに気を付けながら飲んでください。
- 週に2回まで。
- 糖質が少ない焼酎やウイスキーを割って飲む。
- 飲むときは少量。350ml缶1~2本まで。
- アルコール度数が低いお酒。
- 飲んだ後は水分をしっかりとること。ビタミンを摂ること。
- ダラダラ飲まず時間を決めて飲む。
以上のことに気を付けて飲みましょう。ほんとは、健康のためにも飲まないことがベストです。
グルテン
グルテンとは、主に小麦含まれる「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のたんぱく質が、水を入れてこねることで「グルテン」になります。パンなどがもちもちになる成分です。
グルテンは、腸内の細胞と細胞の隙間に入り込みます。便としては排泄されにくく、この状態が続くと腸内壁の粘膜に小さな穴が開き、菌やウイルス、未消化の栄養素などが漏れ出し血管内に吸収されて、炎症やアレルギー症状を起こしアトピーを発症するきっかけになったり、アトピーが悪化する要因になります。この腸壁に穴開いてしまう状態を「リーキーガット症候群」といい、日本語にすると「腸もれ」という意味になります。リーキーガット症候群はその他、頭痛や腹痛、倦怠感や疲労感、肌荒れ、うつ病、下痢や便秘、筋肉痛や関節痛などの症状も起こります。
現代はパンを主食にされる方がかなり増えてきました。日本人はもともとお米を主食としていますので、体の構造的にグルテンを受け付けにくい「グルテン不耐性」の方が多いと私は思っています。頭痛や倦怠感、不眠などで薬を常備してる方も多くみられます。また、グルテンに過敏に反応し、免疫機能がグルテンを異物ととらえ、小腸の粘膜を攻撃し炎症を起こしてしまう「セリアック病」などもあるので、過剰摂取、頻回摂取には注意が必要です。
グルテンは腸内細菌を弱らせ、腸内環境を悪化させることも知られてきました。アトピーがなかなか治らない方は下記の方法を参考にしながら、グルテンを控えてみましょう。またグルテンを多く含む食品は次の通りです。
パン、パスタ、ピザ、グラノーラ、ラーメン・うどん・そうめん・焼きそば、餃子や焼売の皮、天ぷら・とんかつ・唐揚げ等の衣、シチューやカレーのルゥー、ハンバーグ、ミートボールのつなぎ、中華料理などのトロミ、ケーキ、クッキーなどなど。
- パンの代わりに、お米やイモ、オートミールを食べる。
- 麺類が食べたいときは十割そばや米粉で作られたフォーやビーフンを食べる
- いきなりやめれない方は3週間かけて徐々に減らしてみる
- 3週間小麦粉をやめてみる(3週間やめると体が慣れて軽くなると仰る方も多い)
- 外食を控えて自炊する
以上のことに気を付けながら、やれることから始めてみましょう。
糖質
糖質については他のブログで詳しく書いていますので、ここでは簡潔に説明します。
糖質を過剰に摂ると、余った糖がタンパク質や脂質が結びつき劣化させます。これを糖化といい、体の焦げと表現されます。糖化はタンパク質や脂質のあるとことならどこででも起きるので全身で起こることがわかります。
皮膚で起こればターンオーバーを阻害しますし、皮脂腺・汗腺で起きれば汗や皮脂の分泌がうまくいかなくなる。血管だと動脈硬化をおこし、血液中の赤血球に起これば酸素を運べなくなります。このようにアトピーの症状に直接的に影響する部分だけを見ても糖化によって症状のコントロールが難しくなることがわかります。皮膚の修復・再生能力が落ち、炎症が長引き、アトピーが治りにくくなるということです。
また膵臓から放出されるインスリンは血糖値を下げるホルモンです。糖質を摂りすぎるとインスリンを放出し続け膵臓が疲弊します。副腎からもコルチゾールという血糖値を調整したり、ストレスを軽減させるホルモンが出ます。
糖質ばかり摂っていると膵臓も副腎も疲弊しやがてホルモンが出なくなります。出なくなると血糖値を調整できなくなり、ストレスにも弱くなります。
コルチゾールはステロイドホルモンとも言われ、塗り薬のステロイドと同じ炎症を鎮める効果があります。コルチゾールが出ないと炎症を鎮めることができなくなります。
糖質はアトピーだけでなく成人病にもなりやすくなります。できるだけ控えるように心がけましょう。対策としては以下の通りです。
- タンパク質を多めにとって糖質を少なくすること。
- 甘いものを控え、ゆで卵やナッツ、チーズでお腹を満たそう。量は片手分ぐらい。
- どうしても甘いもの食べたいときは和菓子や低糖質のお菓子、高カカオチョコにしましょう。量は少なめに。
- 糖質はお米からとるようにしましょう。果物も少量であればOK。
糖質は中毒性が高く、制限に少し苦労するかもしれませんが、約1か月制限できると糖質があまりほしくなくなります。まずはそこを目指して頑張りましょう。
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸とは、植物油からマーガリン、ショートニングなどを作ったり、植物油を高温処理される際に生じるもので、そのマーガリンやショートニング、植物油が使用されたケーキ、パン、ピザ、ハンバーガー、ポテト、スナック菓子、カレールゥなどに含まれることが多いです。
トランス脂肪酸を摂ると、LDLコレステロール(悪玉)は増え、HDLコレステロール(善玉)が減り、免疫の要である腸内環境を悪化させます。また、免疫力を低下させ、アトピー・湿疹・喘息などのアレルギー疾患が起こりやすくなります。コレステロールの変化から血管を詰まりやすくさせたり、もろくさせます。肌へ栄養を送りにくくなり肌荒れの原因になったり、心筋梗塞や狭心症・冠動脈不全を起こすリスクもあります。
アメリカでは、2013年11月7日にトランス脂肪酸の使用を全面的に禁止しています。ですが、日本ではまだ当たり前のように使用されています。主食もパンやパスタが増え、簡単に早く食べれるファストフードが人気です。
- ファストフードやファミレスなど、外食はできるだけ避ける
- スナック菓子、洋菓子、揚げ物はさける
- オメガ3系油、MCTオイルなどの良質の油を摂る
- サラダ油、キャノーラ油、コーン油、ごま油、マヨネーズなどのオメガ6系も避ける(炎症が鎮まらない)
トランス脂肪酸は高熱で調理したり、加工をすると出てきます。できる限り、揚げ物を食べたり、植物油で調理するのはやめましょう。
食習慣を見直してアトピーを治そう
食習慣が、いかに重要か分かっていただけましたでしょうか。また、自身の食習慣と照らし合わせていかがだったでしょうか。
何も気にせず好きなものばかりを食べていると、アトピーを悪化させたり、治りにくくさせ健康までに影響を及ぼします。体内に入る食べ物が、体を構成している細胞の働きを助けたり活性化させたり、腸内環境を整え、炎症や痒みを抑え、皮膚のターンオーバーを正常に働かせます。
ですが、徹底した食事改善はかえってストレスになり、続かないこともあります。全てを一度に変えてしまおうと思わずに、目安としては60点を目指す気持ちで始めてみてはいかがでしょうか。慣れてきたら70~80点を目指してみましょう。まずは、やれることからスタートし日々コツコツ続け、食習慣を改善してアトピーを根本から治す土台作りをしましょう。
ただし、症状が酷い場合にはすぐ摂り始めてほしい食品と、避けてほしい食品をお伝えします。私がしっかりサポートしますので、症状がしっかり落ち着くまでは根気強く継続しましょう。
当院ではアトピーを根本から改善する施術や日常改善をしています。お困りの方はぜひ一度ご連絡ください。